

■犬さん猫さんがたくさん水を飲んでいるのに脱水するってどゆこと?
不思議に思ったことはありませんか
水をよく飲んでいるのに、獣医さんで「脱水していますね」 と言われたことがありませんか
ポチママはずいぶん前に いや~ まだ若くて可愛かったころですよ
ええ、まだ20代でしたかね
TシャツとGパンで十分良かったころです。
はい そのころは ジーンズとは言っていませんでした。 Gパンと言っていました。
ポチママは今でもGパンと言っていますが
あ、大きく話がずれてしまいましたね。
かれこれ40年前ですかね・・・・(かなし)ポチママは、腎臓が悪くなったにゃんこが水を良く飲むようになるんだ。ということを知り
そして お水をよく飲んでいるのに脱水していくことの意味がわからなくて
いろいろな方面から調べるようになりました。
今回はシリーズとしてそのお話を少ししてみようと思います。
目次
■どうして腎臓が悪くなると水をよく飲むようになるの
腎臓の働きを簡単にいうと体の中の「フィルター(ろ過機)」です。
血液をフィルターにかけて(腎臓)、不要な老廃物や水分を取り除く役割をしています。
水分量を調整しているんです ここがポイント!
流れはこんな感じです。
・血液が腎臓に入る
・小さなフィルター(糸球体)が血液の中の水分や老廃物を通す
・その後、必要なものはもう一度体に戻す
・残った水分と老廃物が尿になる
つまり腎臓は 水の管理センター でもあります。
■腎臓の中で起きていること
腎臓の中には「糸球体(しきゅうたい)」というとても小さなフィルターがあります。
細い血管が糸のように丸まっている構造で、ここで血液が濾されていきます。
イメージとしては、とても目の細かい網で血液を一度ふるいにかけている状態です。
ここで
・水分
・老廃物
・ミネラル
などが一度外に出されます。
でもこの時点では、体に必要なものまで全部出されてしまっている状態です。
そのあとに働くのが「回収」、「再利用」のしくみです。
腎臓は
「これは必要だから戻す」
「これはいらないから出す」
という選別をして、水分やミネラルを体に戻していきます。
■腎臓は「お水の再利用センター」
元気な腎臓はしっかり働いてくれます。血液をきれいにした後、「この水分はまだ体に必要だから戻そう!」と、体に水を回収してくれます。その分、尿量は減りますよね。ですから、おしっこはぎゅっと濃くなって、量は多くなりません。
■腎臓のセンターが故障すると「お水がダダ漏れ」
ところが腎臓が弱ってくると、この「お水を回収する機能」がうまく働かなくなってしまいます。すると、どうなるでしょう?
体に必要なお水まで、どんどんおしっことして外に出てしまいます。
まるでバケツの底に穴が空いて、お水がジャージャー漏れているような状態なわけです。

■腎臓が弱ってくると
腎臓が弱ってくると、糸球体でのろ過の質がおちます。そして、その後の回収・再吸収がうまくできなくなります。「水を戻す力」が弱くなることです。
体に必要な水分までそのまま尿として外に出てしまいます。
お水だけではなく、体に必要な栄養までざるを通り抜けるように出て行ってしまうので、体は「足りないよ」と、不足を感じ、飢餓状態になってしまいます。
ですから、お腹が空いて夜中までご飯をねだるようになってしまいます。
そして、食べているのに痩せてしまうということが症状として起きてきます。
■体が「脱水」を感じてSOSを出す
お水が体内からおしっことしてどんどん出てしまいますから、体の中(細胞)はすぐに脱水に傾きます。
すると、脳が「大変だ!お水が足りないよ。早く補給して~」と、指令を出します。体のバランス調整機能により、
・のどが渇く
・水をたくさん飲む
という状態になります。
■尿が薄い色で多量だと腎臓が悪いの?
誤解が起きないようにひとこと添えます。
ここでポチママがバイブルとしている「西式甲田療法」では、お水は2リットルは飲みましょうと提唱されています。西勝造先生、そして甲田光雄先生は、せめて1.5リットルくらいは飲むようにしなければいけないと、どのご著書にも書かれています。
腎臓が元気な時はしっかり働いてくれるので、水を多く飲むと「余った分は外に出そう」と働きます。つまり 自分の意志で飲んでいる水 です。
この場合、尿量は増えます。色も薄いです。問題ありません。
腎臓が弱っている場合は違います。
体の中の水がどんどん外へでてしまうため 飲まないと追いつかない という状態です。
体が渇いて細胞が水不足になっているために、飲まされている水なのです。
腎臓が悪くても、お水はしっかり飲まなくてはいけません。
ただし、飲み方に工夫が必要なのです。
このことは、またの機会にお話しいたします。
尿量と濃さだけで判断すると間違えやすいのですが、体が不足しているからせっせと飲まないといけない状況になっているということが重要です。

■体内の水分量は脳とホルモンが関わっている
体の水分バランスは、腎臓だけで決まっているわけではありません。
実は 脳とホルモン が大きく関わっています。
体が脱水に傾くと、脳は
「水を体に残しなさい」という指令を出します。
そのとき働くのが 抗利尿ホルモン(ADH) というホルモンです。
このホルモンは腎臓に働きかけて
「水をできるだけ体に戻して!」
という指示を出します。
健康な体であれば
この仕組みによって
・尿を濃くする
・体に水を戻す
という調整がきちんと行われます。
ところが腎臓の働きが弱くなってくると
このホルモンの指令があっても
水をうまく回収できなくなってしまいます。
その結果
体は必死に水を補おうとして
強い喉の渇き(飲水)
が起こるのです。
つまり
腎臓が悪い子が水をたくさん飲むのは
「水が好きだから」ではなく
体が生きるために必死で補給している状態
とも言えるのです。

■もう少しだけ体の中の仕組みのお話し
実は体の水分は、単純に「体の中にどれだけ水があるか」だけで決まっているわけではありません。
体の水分は大きく分けると
・細胞の外の水(血液や体液)
・細胞の中の水
の二つに分かれています。
そして本当に大切なのは、細胞の中にある水分です。
体が元気に働くためには、細胞の中がしっかり潤っている必要があります。
水を飲んでいる量だけでは体が潤っているかどうかは判断できません。
■自宅でもわかる脱水状態を確かめる方法
目を見ると脱水しているかどうかわかります。
細胞の水分が足りないので、目の周りの細胞にハリが無くなって、目が落ち込んで見えます。
ちょっとわかりにくいかもしれませんので、他の猫さんと比べてみてください。
目頭が深くなっている感じがする場合、脱水症状の現れです。
脱水がひどくなると、目の中の水分が減少しますので、まるで水を入れたビニールがしぼんでいるような感じになります。
病院で、背中の皮膚をぐにっと引っ張られたことがありませんか。
脱水を確かめる方法として、背中の皮膚をひっぱることは獣医さんもやっているメジャーな方法です。
脱水していると、皮膚をひっぱっても戻りが悪くなります。
脱水していない健康な皮膚は、背中をつまんでも ぱん っとすぐに戻ります。
けれども、つまんだままの形が維持されているという場合はかなり脱水が進んでいる状態です。

■肝臓も裏方さんで大切な役割
肝臓も体の水分環境を整える役割があります。
例えば、肝臓は
・アルブミンというたんぱく質を作る
・血液の浸透圧を保つ
・代謝や解毒をする
という働きがありますが、このアルブミンが少なくなると、水分が血管の外へ出やすくなります。
すると、
・むくみ
・腹水
などが起こることがあります。
今回の話とはちょっとずれてしまいますが、実は腎臓の働きを良くするために、肝臓のサポートをするとよい方向へエネルギーが流れることがあります。
これは東洋医学の考え方で、陰陽五行、五臓六腑という言葉を聞かれたことがあるかと思いますが
このお話しもまたの機会に少しお話しさせていただきます。
「水」 は 私たちの命に直結します。
ですから、少しシリーズとしてお水と体について書いて行こうと思います。
体はいつも小さなサインを出しています。
そのサインに気づいてあげることが、健康を護る第一歩なのかもしれません。